税金・年金・社会保険まとめ

税金・年金・社会保険まとめ

税金・年金・社会保険のお金にまつわる部分について情報が多すぎて知らないことが多過ぎる上、誰も教えてくれません。「重要情報を逃さない」、「損しない」ためにも大事な情報を自分なりにまとめてみます。

売上と雑収入の違い

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経理上、収入が発生した場合には「売上」や「雑収入」などの収入を表す科目で仕訳計上します。

毎年同じような収入であれば、過去の例に倣って同じ科目で処理すれば良いですが、突発的に収入があった場合には、売上に計上すべきか雑収入などの別科目で計上すべきか悩まれるケースも少なくないと思います。

ここでは収入に焦点をあてて、収入があった際にどのような科目を使って仕訳を計上すべきかをまとめます。

売上と営業外収益・特別利益

まず、損益計算書上、収入を表す項目が売上・営業外収益・特別利益の3つの区分に分類されています。

仕訳を計上する際には、収入の種類によってどこの区分に属するかを判断することが重要になります。

では、それぞれの定義を見比べてみます。

売上

売上とは、「企業の主たる営業活動から得られる収入」です。小売業であれば商品を販売して得た収入が売上とされ、サービス業であればサービスの対価として得られた収入が売上とされます。

クライアントやお客様から得られた収入は全て売上と考えられがちですが、その中でも「主たる営業活動=本業」から得られた収入しか売上として計上できないのです。

営業外収益

営業外収益とは、その言葉通り営業外、すなわち本業以外によって得られる収入です。

具体的には、利息や配当、家賃収入や有価証券売却益などがあります。

特別利益

特別利益とは、本業外によって得られた収入の内、企業にとって通常定常的に発生するとは考えられない臨時的な収入をいいます。

具体的には、関係会社株式売却益、固定資産売却益、被災によって生じた保険金収入、訴訟によって生じた賠償金や和解金などがありますが、臨時的なものであるため上記以外にも様々な場合が考えられます。

売上と営業外収益の違いは?

売上は本業によって得られた収入であるのに対し、営業外収益は本業以外によって得られた収入のため、収入の理由によって判断します。

本業かどうかの判断は、基本的には定款に記載されている事業内容に該当するかどうかで判断するとされています。

定款に記載されている事業内容に付随する場合も売上に計上されます。

営業外収益と特別利益の違いは?

営業外収益と特別利益の違いは本業以外によって生じる収入がある程度定期的に発生するものなのか、臨時で発生するものなのかどうかで判断されます。

例えば、利息や配当、不動産の賃貸などは毎年発生するものなので営業外収益に該当するのに対し、子会社などの株の売却、不動産の売却、被災によって生じた保険金収入などはその期にしか発生が予想されないものなので特別利益に該当します。

ただし、どの場合が臨時に該当するかははっきりとした規定がなく、企業規模によっても判断基準が異なるため、社内での検討が必要になります。

なお、少額のものの場合には、営業外収入とするケースが多いです。

何でも売上に計上するのはNG

臨時の収入があったときに、売上に計上したいという声をよく聞きます。損益計算書上、売上や粗利、営業利益が多く見えるためです。

しかし、上記のようにしっかりと区分分けされているので、いつもと違う収入が発生した場合には、どこの区分に含めるか収入毎に検討しなければなりません。